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小さなキノコが採れました。しかし、その発生量は決して満足のいくものではありません、理論的にはできるはずです。うまくいかない原因をいろいろ検討し、改良すべきは改良したのですが、なかなか思うようにはいきません。
ところが問題解決の糸口は意外なところに隠されていたのです。「これまで平ウネでダメだったのだから、一度ウネを山にしてみたらどうだろう。」 そう考えて、さっそくビニールハウスの中で山形のウネ作りが始まりました。
こんな何気ない思いつきを実行した所、ウネに菌糸が伸び大量の収穫を上げることができたのです。まだ、実験段階ではありますが、姫マツタケ栽培史上、画期的なウネ作りの成功でした。
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このキノコはウネに向かって菌糸が伸び、菌糸がウネの中を回るようにして発芽する性質があったのです。この特性を応用して開発されたのがウネ床でした。ここで10数回のテスト栽培を繰り返し、不動のウネ作り栽培法が確立されたのは1978年の夏のことでした。
ついに、標準化されたこのキノコの栽培法が完成し、収穫されたキノコを名古屋の市場へ出荷することになったのですが、困ったことに気がつきました。この新しいキノコには名前がついていなかったのです。
初めて博士がこのキノコを見たときに「変わったハラタケ属のキノコだな…」とつぶやいたことから、研究所内では「カワリハラタケ」と呼ばれていました。しかし、市場に出たときに「カワリハラタケ」では味気なく、ふさわしいとは思われません。
「どうしたものか…」出荷作業に追われながら考えているところに、近所に住む少女が遊びにきて、このキノコを見るなりこう叫びました。 「まぁ、かわいい! まるでお姫さまみたい。」
この一言で、キノコの名前が決定しました。そう、姫マツタケの誕生です。この日はなんと、出荷の前日でした。 |
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